2024/07/25
エアライン専門ゼミの二大活動「おとめゆり保護活動 萱苅」
7月12〜15日の4日間、エアライン専門ゼミにとって最も重要な活動を今年も行いました。2016年から今年で9年目になる西会津町のオトメユリ群生地の萱苅活動です。
準絶滅危惧種であるオトメユリは、日本固有種のユリです。山の環境の変化による動物の捕食や、人間の盗掘により、年々その数を減らしています。
現在は福島、新潟、山形の一部にしか咲いておらず、自然の形で残っている場所はごく僅かとなりました。
西会津町安座(あざ)地区の群生地は、地区の歴代の保護監視員が守り、今日まで町の花として大切にされてきました。
埼玉女子短期大学のエアラインホスピタリティコース 森川専門ゼミでは、この花の生育を妨げる萱を毎年花が咲き終わった7月に刈り取る作業を行っています。
地上には種、地中には球根、という2つの命を守るためには、機械での除草ではオトメユリを傷つけてしまうので、作業は全て手刈りです。
一本一本のユリを手で避けながら、その周りの萱や雑草を刈り取っていく地道な作業です。
高齢化の進む西会津町にとって、たった数日のお手伝いでも、保護監視員や地区の方々の負担は軽くなります。
各地のオトメユリを巡っている愛好家によると、西会津の群生地だけ、オトメユリが年々増えているとのことです。
西会津と埼玉。離れていても、花を守る気持ちが1つになると、大きな力になっていくと実感します。
今年は、この群生地に、埼玉女子短期大学からの寄贈として、地元の大きな栗の木の一枚板を使った学生手作りの看板を新しく設置しました。
栗の木は地元の大工さんが加工し、文字やオトメユリ彫りは、学生が一つ一つ貼り付けました。個性豊かなオトメユリ達が、看板を彩っています。
毎年ここを訪れるSAIJO生が、自分のオトメユリ彫りを貼り付け、この看板ごと群生地に変えていく構想です。
この看板を見て、オトメユリを守ろうと思う人々が一人でも増えていくことを願います。
