エアライン専門ゼミ 福島の草花を守る活動に参加しました
東北の花をテーマに活動をしているエアライン専門ゼミのメンバーが、 6月24~26日迄、福島県西会津町に合宿し現地研修 を行ってきました。
今回の研修では二つの大きなテーマがありました。
一つ目は、町の人々に昔から親しまれている「大山祇神社」(オオヤマヅミジンジャ)の祭事期間中、西会津町に自生する草花を花飾りとして頭にあしらい、自然の恵みに感謝する「草木をまとってやまの神」というパレードに参加することです。
多くの山の神が住むと言われている西会津。この大山祇神社は「一生に一度の願いは三年続けてお参りすれば、どんな願いもかなえてくれる 野沢の山の神様」として、いにしえの時代から信仰の対象となっています。778年、今から1239年前の勧請(※神社として神が祀られること)と言われており、由緒ある神社です。


今年の5月、福島空港で行われたデモンストレーションにも、学生達は参加し、沢山の方々に花を通して西会津の美しさを伝える活動をしました。
今回はその本番となります。
県内外から参拝に訪れた多くの方々が見守る中、摘んだばかりの朝露に濡れる草花をまとい、町の中を歩きました。

翌日からは、二つ目のテーマとして町の花である「オトメユリ」を絶滅から守る保護活動で、昨年に引き続き、萱刈りを行いました。
オトメユリの保護地は、険しい山道を登った先に車を停めて、そこから手作りで作られた164段の螺旋状の階段を登った上に広がっています。
オトメユリ(ヒメサユリ)は日本でも西会津、新潟のごく一部にしか自生しない稀少性の高いユリです。
元々、ユリ根は食用に出来るほど美味しいものなので、山の動物達にとっても絶好の恵みで、これによって多くの球根が減っていき、オトメユリ自体の生存の危機に繋がってしまいました。
それに加えて、花があまりに美しく、数が少ない…それゆえに、花を手折り、また球根を持ち帰ってしまう人もいるようでした。
下草である萱を刈る作業中、幾度か種も根も無いさみしい姿を目にすることがありました。


この保護活動が始まって30年。昨年の専門ゼミメンバーは活動の中で、保護を支え続けてきた地元の男性のお話を伺う時間がありました。その遺志を受け継ぐ形で、今回エアライン専門ゼミのメンバー有志が参加をしました。
高齢化が進み、地元でもなかなか、この保護活動を継続していくのは難しいそうです。
SAIJOの学生達の小さな活動が、地元の方々の心にも小さな変化を生み、若い世代の心にもこの花の守るべき美しさに気づいてもらいたい、そのような思いを持ちながら、萱を刈り続けました。
来年もこの地に満開に咲くオトメユリの姿を思い描きながら、164段の階段を降りました。
この花を守り続けてきた沢山の方々の思いを乗せて、東北フラワージェット✈は今日も日本中を飛び回っています‼