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当ゼミナールは、「健康」と「幸せ」をテーマに、さまざまな「場」で情報を発信しております。その一環として、今年度も日高市内の小中学校7,8,9年生の保健体育の授業を受け持ち、SAIJO生4名が先生として教壇に立ちました。
授業の範囲は、各中学校の保健体育教諭と話し合いながら、SAIJO生が得意とする分野を担当させていただきました。以下がその内容です。
・7年生 「生殖機能の成熟」思春期のからだの変化とホルモン/男女の生殖機能の発達/受精と妊娠/出産までの胎児の成長
・8年生 「心肺蘇生法」傷病者の状況把握と迅速な行動/心肺蘇生法実習
・9年生 「性感染症の予防・エイズの予防」性感染症の種類/感染経路/望まない妊娠/人工妊娠中絶について
学生たちは、教科書の内容をわかりやすく伝えるために、クイズや穴埋め問題を取り入れながら理解のための工夫をしました。また、望まない妊娠や人工妊娠中絶の説明では、記憶に残り共感も得やすい「ストーリーテリング」という手法を用いました。
授業終了後には、SAIJO生の周りに多くの生徒さんが集まり、色々な質問や意見をだしてくれました。
そして、授業の最後に実施したアンケートでは、
・月経の辛さを男子にも知ってもらえて良かったです!
・自分(男子)の生殖器のしくみを詳しく知ることができました!
・心臓マッサージを体験してみて疲れたけれど、いざというときは人の命を救いたいと思った!
・親や先生には聞きにくいし、話しにくい内容を詳しく聞けて良かった!(性感染症)
・初めに中絶と聞いてどのような意味かよくわからなかったのですが、説明を聞いた後、
「とても辛いこと」という印象が残りました。
・予期せぬ妊娠がどれだけ責任がかかるのか、まだ準備していない段階でどれだけリスクを
負うのかを理解することができました!
短い時間の中で、生徒さんたちの記憶の中にいくつかの知識や知恵が残っていればたいへん嬉しく思います。
中学生は子どもから大人になる移行期に当たります。からだは急速に成長し、社会的な役割変化への期待も大きくなり、不安定になりやすい時期です。
「自分、とは何か」「これからどう、生きていくのか」といった問いを自らに問いかけ、徐々にアイデンティティ(自我同一性)が形成されていきます。このような大切な時期だからこそ、体と心の健康についての正しい知識を学び、考えることが、よりよい学校生活や社会生活を過ごす上で、重要なことだと考えます。
そして、その知識の習得の場は、小学校や中学校といった学校教育だけではなく、多角的な「共育」環境こそ、大切であり、それが未来を生きるこどもたちにとって必要だと痛感しました。
本学の医療専門ゼミナールは、これからも思春期に必要な性教育活動を行っていきます。この活動を通して、教える側と教えられる側が、共に学び成長し、ひとり一人が健康と幸せについて、次世代に語り継いでいくことを願います。
授業を実施するにあたり、お忙しい中ご指導くださいました各小中学校の校長先生並びに保健体育の先生方に心から感謝申し上げます。
埼玉女子短期大学は2024年に35周年を迎えました。
そして2025年、学校法人川口学園は創立90周年を迎えます。